課題『春』
(原句) (添削)
1 芋の芽も日脚も伸びるゆるゆると お父さんおいでよ芋の芽が伸びる
2 血圧も春がきたよと下り坂 なし
3 年ごとに少なくなりし蓮華草 年毎に少なくなった蓮華草
4 寄せ植えに春色添えて悦にいる 寄せ植えに春色添える植木市
5 春花壇チューリップとランドセル 春花壇横目に通るランドセル
6 春爛漫隣に救急車が止まる なし
7 春の庭ピンクと緑二重奏 春の庭ピンク緑の二重奏
8 花冷えに熱燗飲んで頬染める 花冷えに熱燗主人にお相伴
9 いい春が見たくて磨く南窓 なし
10 春一番待って種まく野良仕事 春一番吹いてそろそろ野良仕事
11 苺狩り孫に負けずと年忘れ 潮干狩り孫に負けじと歳忘れ
12 花冷えに肩をすぼませ箸運ぶ 花冷えに肩すぼませて迷い箸
13 庭に問うあなたは花なの雑草なの 庭に問うあなたは花か雑草か
14 朝起きに目覚しいらない春うらら 春うらら朝の目覚まし邪魔にする
15 準備金はるかにオーバーご入学 予算などはるかに超したご入学
16 しがらみのひとつが解ける春の候 なし
17 春めいて客の服装軽やかに 春めいた服装ホールでくしゃみする
18 雑踏に心安らぐ桜色 陽春の雑踏ピンクの色多し
19 職退いて年度末なく花遊び 後輩は苦労している年度末
20 店並ぶ靴もカバンもリクルート 靴カバン揃えて春のリクルート
21 窓開けて春の息吹酔いしれる 入学日春の息吹に酔いしれる
22 花冷え日コタツの守りにまた戻る 花冷えへコタツの守りに舞い戻り
課題『歩』
(原句) (添削)
1指示されたとおりに歩き落とし穴 案内のとおり歩くとマンホール
2 詩始め恥をしのんで一歩から 一歩から文学の道志し
3 遠回りしては稼ぎし万歩計 遠回りして歩いてる万歩計
4 桜狩り今日も嬉々と万歩計 桜狩り今日も頑張る万歩計
5 知らぬ間にウオ−キングで友も増え 知らぬ間にウオ−キングの友も増え
6 アイデアが欲しくて何となく歩く アイデアを求め目的もなく歩き
7 歩をあわせゆっくり話す親子雛 歩をあわせゆっくり母と子の会話
8 幼児の足の運びに手を叩き なし
9 牛と歩く牛のテンポに馴らされる 荷車の牛のテンポに馴らされる
10 万歩計いやいやながら折り返し 万歩計草臥れかけて折り返し
11 水仙の香り誘われ遠回り 水仙の香に誘われて遠回り
12 孫たちの足どり軽く我忘れ 追いつけぬほど足どりの軽い孫
13 水の中大股歩き疲れ果て 大股で歩けとアクアウオ−キング
14 歩こうよお金の要らない暇つぶし 痩せるかと思って暇をウオ−キング
15 ダイエットそれより歩けと母が言う 歩くのが一番あんたのダイエット
16 家中の眼の一点に初歩き 家中の眼を集めてる初歩き
17 遊歩道先に走って待つ子供 なし
18 八分咲き花に見とれてつまずいて 満開の花に見とれてけつまずき
19 手術前減量したいと一万歩 今日からは減量したい一万歩
20 今日も行く四季を楽しむ万歩計 遅咲きのサクラ楽しむ万歩計