さようなら 微笑みのひと

  泉比呂史さんを偲んで   谷口幹男

ふあうすと主幹泉比呂史さんが1月6日に急逝された。12月の本社句会で選をされ、1月号の巻頭言も書かれていただけにいまだ信じられない思いがする。

比呂史さんは香川の大会に毎度といっていいほど来られ、いつもにこやかな微笑みで周囲の人たちと接していただけに香川でも多くのフアンが居た。

 比呂史さんは1932年、大阪で生まれ戦時中網干に疎開、15歳で川柳を始められ以来60年間

ふあうすとに籍を置いて川柳活動を続けられ、1999年に同社主幹に就かれている。

 2002年には日川協沖縄大会では

 いくさのない海の中心まで泳ぐ

で川柳大賞を受賞されたことも特筆される。

 比呂史さんは加古川駅前に川柳事務所を作り多くの柳友と談笑し、初心者を育成することを楽しみにされており、さらに活躍される人だけに惜しまれてならない。

 杯の数だけ友に恵まれる  比呂史

と詠んだ比呂史さんはいま紋太、素生、句沙彌さんらと天国で川柳三昧に耽っているに違いない。合掌

 


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